糖尿病
糖尿病

1.糖尿病とは

糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気です。
初期には自覚症状が乏しいため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。
放置すると全身の血管にダメージを与え、さまざまな合併症を引き起こすことがあります。

2.糖尿病の合併症について

糖尿病は、様々な合併症を引き起こす可能性があります。

  • 腎症: 腎臓の機能が 低下し、進行すると透析が必要になることがあります。腎症の早期発見には「尿中アルブミン検査」の実施が必要不可欠です。
  • 網膜症: 眼の網膜の血管が障害され、視力低下や失明につながることがあります。
  • 神経症: 手足のしびれや痛み、感覚の麻痺、血圧や脈拍を調節する自律神経の異常などが起こることがあります。

3.糖尿病の検査

以下の様な検査を行っています。

  • ヘモグロビンA1c(HbA1c): 過去1~2ヶ月の血糖値の平均を反映する指標で、院内で迅速に測定できます。
  • 尿中アルブミン検査: 早期の糖尿病性腎症を発見するために重要な検査で、院内で測定可能です。
  • 眼底検査: 連携医療機関にてご紹介いたします。 (または 院内機器での検査)
  • 血管伸展性検査(PWV): 動脈硬化の程度を評価します。
  • 頚動脈エコー: 頸部血管を超音波で観察し、狭窄やプラーク(血管内壁に、コレステロールや脂肪などの物質が蓄積してできた塊)の有無を確認します。
  • 心エコー検査: 心臓の収縮の状態や弁機能等の状態を評価します。
  • 腹部エコー検査: 肝臓や腎臓、大動脈などの状態を評価します。

当院では、ヘモグロビンA1cや尿中アルブミンの即日測定が可能であり、糖尿病性腎症の早期発見・人工透析導入予防に注力しています。
(静岡市糖尿病性腎症重症化予防の会(=糖腎防の会) 専門医療施設に登録)

4.糖尿病の治療について

患者さん一人ひとりに合わせた治療計画をご提案します。

  • 食事療法・運動療法: 栄養指導や療養指導を通して、無理なく続けられる食事や運動の方法をサポートします。
  • 糖尿病連携手帳の活用: 患者さんの治療情報を共有し、医療機関との連携をスムーズに行います。
  • 薬物療法: 内服薬、インスリン製剤やGLP-1受容体作動薬などの自己注射療法にも対応します。
  • 血糖測定: 自己血糖測定器や持続血糖モニタリング(CGM)を用いた血糖管理をサポートします。
  • 訪問看護ステーションとの連携: 増加しつつある高齢独居・認知症を有する糖尿病患者さまについては、訪問看護ステーションとの連携も対応しています

5.専門医との連携について

当院は静岡市糖尿病連携システムに参加しており、市内の糖尿病専門医と連携を取りながら、患者さんに最適な医療を提供できる体制を整えています。

当院の強み

  • 循環器専門医による糖尿病診療: 心臓病のリスクも考慮した診療を行います。
  • 院内迅速検査: ヘモグロビンA1c、尿中アルブミン検査を院内で迅速に測定できます。
  • 糖尿病性腎症の早期発見・治療: 透析導入の予防に力を入れています。
  • 多職種連携: 栄養士、看護師による専門的な指導を行います。
  • 最新の治療法: ガイドラインに基づいた標準治療を提供します。
  • 地域連携: 静岡市糖尿病連携システムを通じて、専門医と連携しています。
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